
お口から直接体内に入る物なので、オーガニック栽培(有機栽培)、もしくは無農薬栽培されたハーブのみ使用しています。
ハーブとは、香りが良くて利用価値がある植物のことで、お料理に使われる香草と、薬効と効能があり、薬草あるいは薬用植物と呼ばれるものがあります。薬や料理の香りづけとしてだけでなく、お部屋の芳香、美容、染料、リースやドライフラワー、ガーデニングにと様々なことに利用され、人々に愛されてきました。
ハーブの歴史は古く、ヨーロッパではキリスト教発祥以前より使われてきています。400種類以上のハーブ処方を残したヒポクラテスや、ハーブを美容や日常生活に愛用していたクレオパトラはとくに有名です。中世ヨーロッパに流行したペストも、ハーブの知識で蔓延を免れたといわれています。セージ、マジョラム、ローズマリーなどを酢漬けにし、飲んだり体につけたりして感染を予防するとされましたが、これらのハーブは抗酸化力が強く、免疫力を高めることが現在わかっています。
また、ハーブは宗教とのつながりが強く、魔女狩りの本当の理由は、ハーブの知識などにより人々を救った知恵者に反目したキリスト教会が、後になってこの人々を弾圧したものであるという説もあります。
いまヨーロッパでは、国が医療の一環としてハーブの利用を奨励したり、ハーブの成分を医薬品として認め、積極的に使用することも始まっています。
オーガニックハーブティーは、効能効果を得るための飲み物であるとともに、味と香りを楽しむためのお茶です。何百種類もあるハーブの中からおいしいものを選んで組み合わせました。ホットで、アイスで、さらに蜂蜜を加えて、と楽しみ方はいろいろあります。
オーガニックハーブティーにはその味や香りが心に、また成分が体に何らかの影響を及ぼすものがたくさんあります。たとえば、ローズヒップにはビタミンCがたくさん含まれているので、美容や健康のためにビタミンCを補給することができます。ペパーミントに含まれているメントールは医薬品にもなっていて、抗炎症やかゆみを抑えるために利用されています。さらに、タイムには殺菌力が、カモミールは不眠に、セントジョーンズワートはうつ症状に効能を持つとされています。
当社で販売しているオーガニックハーブティーはおいしさを一番に考えられていますが、体を温めたり、老廃物を排出したり、風邪を予防したりという効能も上手に利用したいものです。色の変化を楽しめるものもあります。
ハーブは花や葉や実を利用したものが多く、成分が茎や根に比べて出やすいこと、また、香りを逃さないために、浸出時間は短めにします。熱湯を加えてからおよそ2~3分でおいしく飲むことができます。この時、ポットやカップは温めておき、できれば蓋をして待つと、よりおいしいオーガニックハーブティーを楽しむことができます。
ハーブティは様々な効能を持つことから、注意すべきことがいくつかあります。
うつ症状に効果があるとされるセントジョーンズワートは、実はたくさんの医薬品と相互作用を持つハーブです。それは、セントジョーンズワートが、医薬品を代謝する酵素(医薬品を変化させて体の中から排出させるためのもの)を増やしてしまうため、薬の効きが悪くなることがあるからです。薬を飲んでいる方はとくに注意が必要です。いかに厚生労働省の発表資料を示します。
なお、当社のハーブティにはセントジョーンズワートは使われておりません。
セント・ジョーンズ・ワート(学名:Hypericumperforatum,和名:セイヨウオトギリソウ)は、主にヨーロッパから中央アジアにかけて分布している多年生植物である。これを含有する製品(SJW含有製品)は米国や欧州で広く流通しているが、これらを摂取することにより薬物代謝酵素であるチトクロームP450、特にサブタイプであるCYP3A4及びCYP1A2が誘導されることが知られており、医薬品との相互作用について次のような報告がある。
(1)インジナビル(抗HIV薬)との相互作用について
インジナビルは主にCYP3A4で代謝を受ける薬物であり、SJW含有製品との併用により血中濃度が低下することが、米国国立衛生研究所(NIH)の研究によって報告されている。本報告によると、18歳以上の健常者8人にインジナビルを投与し、投与開始3日目から、SJW含有製品(抽出物300mg含有)を1日3回摂取した結果、SJW含有製品摂取開始2週間後のインジナビルの血中濃度が、非併用時に比べてAUC(0~8)は平均43%低下し、Cmaxは平均28%低下していた。
また、本報告においては、HIV感染者においては血中濃度の低下により耐性が生じる危険性があることから、インジナビルの投与を受けている場合にはSJW含有製品を摂取すべきではなく、CYP3A4で代謝される他のHIVプロテアーゼ阻害薬、非核酸系逆転写酵素阻害薬投与時においてもSJW含有製品の摂取を避けることが適当であると言及されている。
(2)ジゴキシン(強心薬)との相互作用について
ジゴキシンは主にCYP3A4で代謝を受ける薬物であり、SJW含有製品との併用により血中濃度が低下することが、ドイツでの研究によって報告されている。本報告によると、健常者25人をプラセボ群(12人)とSJW含有製品摂取群(13人)に分け、ジゴキシンを5日間投与してジゴキシンの血中濃度が定常状態となったところで、プラセボ又は市販のSJW含有製品(抽出物300mg含有)を1日3回摂取した結果、SJW含有製品摂取開始10日後のジゴキシンの血中濃度が、プラセボ群に比べSJW含有製品摂取群ではAUC(0~24)は平均25%低下し、Cmaxは平均26%低下していた。
(3)シクロスポリン(免疫抑制薬)との相互作用について
シクロスポリンはCYP3A4で代謝を受ける薬物であり、SJW含有製品との併用により血中濃度が低下した臨床例がスイスで2例報告されている。
一例は末期虚血性心疾患のため11ヶ月前に心移植した61歳男性で、もう一例は末期虚血性心疾患のため20ヶ月前に心移植した63歳男性の例である。いずれの症例においても、移植後、シクロスポリン、アザチオプリン等の免疫抑制剤の投与でコントロールされ、シクロスポリン濃度は安定していたが、市販のSJW含有製品(抽出物300mg含有)を1日3回摂取したところ、摂取開始3週間後にシクロスポリンの血中濃度の低下が見られ、生検の結果、急性拒絶反応が観察された。両症例とも拒絶反応を疑わせる他の要因は見あたらず、SJW含有製品の摂取を中止したところ、シクロスポリンの血中濃度は回復した。
(4)その他の医薬品との相互作用について
いずれも海外における研究であるが、主にCYP3A4及びCYP1A2で代謝されるワルファリン、主にCYP3A4で代謝される経口避妊薬、主にCYP1A2で代謝されるテオフィリンについて、SJW含有製品との併用により血中濃度の低下又は作用の減弱が見られた症例が報告されている。
ハーブの効能の中には、妊婦さんにあまりよくないものがあります。それは、便通を良くするもの、強い利尿作用がある物、子宮を刺激するもの、子宮を収縮させるものなどです。もちろん、妊娠中にこのようなハーブティーを飲んだとしても必ず不都合が起きるというわけではありません。しかし、一日に何回も飲んだり、毎日のように飲用することは避けたほうが良いでしょう。注意したほうが良いハーブを以下に記します。
セージ、タイム、バジル、フェンネル、ローズマリー、シナモン、エキナセア、クローブ、じゅにぱーベリー、セントジョーンズワート、ヒソップ、ヤロウ、マグワート、マルベリーなど。
ハーブティにはカフェインが含まれていないので、子供でも楽しめるお茶です。できれば少し薄めて飲ませるとよいでしょう。ただし、ミントやローズマリーは寝つきを悪くすることがあるので、夜飲ませないよう注意しましょう。
その他、まれにアレルギーや体質で体に合わない場合があります。ハーブティを飲んで異常が現れた場合は、すぐに中止しましょう。
いずれにしても、効能を求めて大量に飲用することはやめましょう。
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